※写真提供「ウェブ北海道フリー素材」様
2013年5月11日付の北海道新聞地方版の記事で、北斗市の二股口台場古戦場を新たな観光名所とする動きがあることが報じられました。
この二股口台場古戦場は、箱館戦争で土方歳三が指揮を執り約300人で約1800人の新政府軍の進撃を食い止めた激戦地。
ここは、地形を最大限に考慮して土方らが新政府軍を迎え撃った場所として有名で、巧みな守備で新政府軍を2週間足留めし続けていましたが、ここより南の矢不来の戦いで榎本隊が破れたために二股口の退路が絶たれる事となり、止む無く五稜郭に撤退しました。
二股口台場にはこれまで塹壕が16基存在すると言われてきましたが、今年未確認だった12基が発見され同市の学芸員さんらが現地調査も行ったそうです。
34年前に北海道埋蔵文化財包蔵地に指定されてはいたものの、これまで発掘調査は行われておらず保護への取り組みもこれからという段階ですが、今年は新選組結成150年という節目の年でもあるので、北斗市としては今後整備をしていこうと力を入れているようです。
記事にもありましたが、ここは現在でも国道227号に面した入口に二股口の看板があり、場所自体は見ることはできます。ただ私が訪れた数年前は、塹壕までの道などは特に整備されておりませんでしたし、山中ですので見通しが悪くヒグマにも注意しなければなりません。
また、少し離れた場所には新政府軍の陣地跡もあり、こちらも看板はありますが同様の状況と思われます。
これらが整備されて実際どのように布陣していたのかが見て分かるようになったら、歴史大好きっ子たちにはたまらない場所になりそうな予感がします。
二股口を突破しようとする新政府軍の視点、阻止しようとする旧幕府軍の視点。戦いの恐怖と歴史への感銘と戦わなければならなかった兵士への憐憫とか、なんかもういろいろ混ざり合ってゾクゾクしてきます。
発掘などは時間がかかりそうですが、北斗市観光協会では二股口についてホームページで紹介したりガイドの依頼なども検討しているそうで、こちらが実現すれば少なくとも今よりは訪ねやすい場所になるのではと期待しています。