1996年のそれはそれは暑い日の出来事でした。
そのころの私は、RV車を手に入れ(初代テラノ・もちろん中古)、
(当時はまだ結婚前だったが)友北@と林道走りに目覚めていました。
この日は久しぶりの休日。
朝起きたら天気は快晴。
「おお!山が私を呼んでるぜ!!」
なんて思ってしまい、
女一人で山に行こうと思い立ってしまったのでした。
行かなきゃ良かったのにね・・・。
当時、私が住んでいたのは道南の八雲町。
この町は山も川も海もあり、アウトドア好きには大変良い町でした。
特に山は、まさに北海道!と言える
素晴らしい大自然が残る場所がほとんどで、
近くの畑には当然熊も多数出没し、デントコーンを食い荒らしていましたね。
さて、その暑い日曜日。
家を出た私は愛車のテラノに乗って、
八雲から今金に抜ける「奥富林道」を目指しました。
きちんとどこかへ抜けられる林道はあまりなく、結構途中で行き止まりになることも多いのですが、
この「奥富林道」はしっかりと今金に抜けられるというのです。
道道42のセイヨウベツ橋から、その林道は続いています。
見ると、入り口はすぐに見つかり、念願のドライブに心も弾みました。。。
「天気もいいし、最高だ!」
なんて独り言を言いながら、どんどん進みました。
途中にはいくつか畑が広がり、時折軽トラックも停まっていたりして、
北海道の夏を満喫!モード突入です。
そのうちに、少し開けた場所に出ました。
そこには離農した農家の廃屋が数軒。
こんな山奥にも入植したのか・・・と、当時の農家の人たちの苦労を偲びました。
「八雲の市街地からは、ここまで車で30分はかかった・・・。
ここから歩いて街へ出るためには、当時何時間かかったのだろう。
冬はどうやって生活していたのだろう・・・」などど。
目を畑の跡と思われる草むらにやると、グリーンのテラノ(2代目)が停まっていました。
奥にはどうやら川が流れているようで、
「釣り人かな?」そう独り言をいいつつ、その場を通り過ぎました。
しばらく行くと、分岐に出ました。
右と左に道が続いています。
砂利道とはいえ、どちらもしっかりと車の通った跡があり、
すぐに行き止まりになりそうな道ではないようです。
「どっちに行こうかな・・・。
ま、右って感じかな。」
が、よく見るとそこには小さな看板が!
「←今金」
おっと、危ない危ない。
看板を見落としてしまうところでした。
林道で行き止まっちゃうと戻ってくるのが大変なんだよね・・・。
脱輪とかスタックとかしちゃうこともあるしね。
なんたって今日は一人の冒険なんだし、慎重に行かないとね。
こうして運命の歯車は動き出しました・・・。