今日からは昼間の方が長いんですね。

ちょっと嬉しい気分の友北@です。



・・・今日もくだらない昔話にお付き合いください。



言ってみれば、

過去の自分を清算するために。





思春期



自分の体の成長をまのあたりにすると同時に、

異性に対しても興味を持つ年頃。



心が不安定になりがちな時期。



当然、恋もする時期。



友北@にも忘れられない恋の思い出があります。



今日はそんな話に付き合ってくださいな。









それは中一の夏。



こんなにも鮮明に覚えてるなんて、

自分でも驚きだ。



ねりこ@にも今まで言ってない、

甘く切ない思い出。









当時通っていた塾の夏期講習(英語)に参加したオイラは、

完全に舞い上がっていた。



たまたまその日に指定された座席が、

強烈にあこがれていた別の中学校の女の子の隣に決まったのだ。

その子の名前を仮にMさんとしよう。

あかるく、かわいく、気さくでやさしい。

当時のオイラにはとてもまぶしい存在だった。



当時通っていた塾は、

通っている中学ごとに固まって座席が決まっており、

憧れのMさんのとなりに座れるなど、

普段では考えられない事なのだ。

それが、思いがけず、隣に座れるのだ。



当然、思春期の男子にとってそれはかなりの危険な状態。



空腹のドーベルマンに極上のステーキを差し出し、

飼い主が一言、

「待て。」

と言ったような状況。

いつ跳びかかってもおかしくない。



ま、



そんな本能よりも、

恥ずかしさの方が100万倍も強いのが、思春期の特徴でもあるわけだが。



で、



となりに座ったのだが、



緊張して授業なんぞ耳に入るわけがない。



デレデレしながらも、それを悟られまいとする理性。

その隙間を絶え間なく走り回る妄想という名の暴走機関車。



心が破裂しそうだった。



問題を解いた後にする解答の時間なんぞ、



いわば、



夢の終着駅。



Mさんが自分の解答を丸つけてくれる。

そして自分の目の前にはMさんの解答用紙が。



うひょ~。うれしいったらありゃしない!



そして、Mさんの間違いにバツをつけるときの心苦しさと葛藤。



『くっ、ど、どうすればいいのだ。

オマケしたほうがいいのか。



でも、全然答えが違ってるしなあ。



しかし、今日はじめて答えのあわせっこしてんのに、

いきなりオマケしてオイラが好意を持ってることがばれやしないか。



いや、でも、今までの接し方からいって、脈がないとも言い切れまい。

ここで心の広さをアピールしたほうが良いんじゃないか。



いざとなれば、

間違って丸つけちゃったっていうことで済ませることもできるし。



なんといっても、もうこんなチャンスないかもしれん。

よし、マル・・・いや、まて。



そんな適当な男だと思われていいのか。

これがはじめての深い接点だぞ。



最初が肝心じゃないのか。

だいたい、

オマケしてばれたら

Mさんに迷惑がかかっちゃうじゃないか。



・・・ここは心を鬼にして・・・・ごめん、バツだ!』



とまあ、

塾の講師先生が解答を読み上げる数秒の間にこれだけ考える事ができるのも、

恋の力といえるだろうと推察できよう。



さらに、

『くっ!何てことだ。何故俺はこうも字が下手なんだ!

彼女のノートに足跡を残せるという、

最高権力者の地位にいるというのに、

この体たらくは何だ!

くそ!

こんなことならバインダー式のテキストで有名な

通信講座の日○ンでもなんでもやってりゃよかったよ。』

と後悔の念をこめながら震える手で解答の例文を書き入れていく。



で、その後すぐに違う妄想が。

『まてよ、オイラの解答にはどういう評価を下すんだ。

も、もしかして、

おまけしてくれちゃったりすんのかな。

いや、

もしオマケしてくれてたりしたら

オイラは顔向けできないじゃん!

ど、どうする!』

と、考えてるうちに解答終了。



結果、



Mさん、

オイラのピリオド無しをオマケ。



オイラ、

英訳の間違いをそのままバツ。








ノォ~~~~~!!

一生の不覚!!






俺(小声で)「ご、ごめん、次オマケするから!」

Mさん(軽くひじを突っついて小声で)「もぅ。」



くぅ~~~~~~~!!

神様!ありぐぁとぉぉぉぉぉ!


オイラ、どうなってもいい~!!

「もぅ。」だってよ!

「もぅ。」

オイラもう、

一生分の思い出

できたよ!!




友北@註:あくまで思春期の友北@の考えです。





完全に暴走機関車と化した友北@のブレーキはもはや機能しなくなっていた。

『今日の帰り、ぜってー告白してやる。』



しかし、

その後とんでもない展開が待っているとは思いもしなかったのである。





つづく