娘の誕生日がありまして。
この日記は午前零時をまわってすぐに書き始めています。
昨年の今時間は嫁さん(ねりこ@)が苦しみだしたころでして、
ちと懐かしげに感慨にふけっております。
今回の日記は昨年生まれた愛娘の誕生秘話について、
昨年書いたものを再びおこして紹介しますので、
身内はすでに知っている内容です。
また、
親ばかっぽいので、
そういうのが
いやな方は
スクロールしないほうがいいと思います。
ま、
オチも多少ついちゃいますがね。
それでは、
改めましてみなさま、どうも。
友北です。
過去の日記形式でお送りします。
平成○○年○月○日(金)
朝
出産の予定日を一週間ほど過ぎて、
そろそろ出産だろうと言う事で、
力を貯えるような食事にするため、
友北が朝から親子丼を作って食べさせる。
栄養にも気を使って、緑の野菜をとるため、
山でとった野生の三つ葉を入れてつくる。
野生のものは、香りがとても強く、うまい。
卵も半熟とろプル状態。うまい。
昼
いまやおそしと職場でいつでも肌身離さず持っていた携帯が振動する。
『!!』
来たか!
仕事中ではあったが、すぐに出た。
周囲も緊迫して事の成りゆきを伺う。
と思ったら、姉からのメールだった。
『生まれたかい?』
いや、生まれたら普通メールなり電話なりしますよ。
そんなにこの弟が信用できないと・・・。
まったく、うちの姉は心臓に悪い。
夜 22時過ぎ
『オイラ、下痢っぽい。』
10時を回った頃、何故か腹をくだす友北。
しかも、結構な腹痛を伴う。
二日酔いのときの下痢とはわけが違う。
時間的に考えられるのは朝飯。
もしや、野生の三つ葉が原因か。
もしくは半熟とろぷる卵か。
いかん、
出産を控えた嫁も
同じもの食べてるぞ。
トイレから声をかける。
『ねりこ~、おまえ大丈夫か?』
『言われてみると、ちょっと下痢っぽいかも~。』
妊娠すると、子宮がお腹の中を圧迫するため、便秘ぎみになる。
変な話だが、便秘のせいで栓がされているような状態になり、
くだしてても下痢できなかったりする。
また、妊娠後期は時期的に、
破水やら何やらで下手にいきめないのだ。
23時過ぎ
結局、嫁もトイレにこもる。
やはり下痢っぽいようだ。
三つ葉のせいならたいしたことは無いだろうが、
卵のせいだとすると、サルモネラ菌の可能性も否定できない。
不安が脳裏をよぎる。
この前も某テレビ局で
『妊婦がタクシーで出産!
壮絶な誕生秘話!!』
なんて番組やってるもんだから不安は増長するばかり。
一方、嫁の親友のA子さん(仮名)の話も思い出された。
本来ならその方の逸話だけで一日分の日記になってしまうのだが、
ここで簡単に紹介しよう。
出産が近づき、
不安と孤独と戦い続けた彼女(A子さん:仮名)。
旦那の留守中に
いよいよ来た陣痛に覚悟を決めて、
救急車を呼んだ。
受け入れる病院も緊張を増す。
万全の受け入れ態勢をもって彼女を迎え、
出産。
・・・になるはずが、
『陣痛だ~って、
あわてて救急車で
病院行ったら、
医者に
下痢ですねって
いわれました(核爆)』
(A子さんのメールより)
ってのがあったもんだから、
『親友と同じ轍は踏むまい!』
というねりこ@の慎重さといったら
オービスの下をくぐる時の車の速度みたいな感じだった(?)。
うう、とにかく判断ができん。様子を見るしか無い。
『おいおい、陣痛だったりしないか?』
『多分、下痢だよ。
お腹が痛い間隔が10分おきぐらいなんだよね。
普通、陣痛10分間隔なんていったら、
もう陣痛室にいってなきゃまずいって(苦笑)。』
そうなのだ。
ふつう、陣痛は痛くなってから、
だんだん間隔が狭まって行くらしいのだ。
○月○○日
午前3時過ぎ頃。
まだトイレと寝床を行ったり来たりしていたが、
ここで出血。病院に電話。
『陣痛か腹痛か判断できないんですけど~。』
『とりあえず来てください。』
午前3時30分頃。
病院で検査開始。
友北だけロビーで1時間ほど待たされる。
この日は新月の前日で出産がめじろ押し。
夜中なので人手が足りないらしい。
知り合いの酪農家も言っていたが、
統計的に新月、満月は出産が多いらしい。
なんか、生命の神秘を感じる。
4時30分頃。
『友北さーん、陣痛でしたので、
陣痛室にお入りください』
陣痛室ではすでにねりこが苦しんでいる。
両親に急いで電話。
『陣痛はじまりました。
これから長い戦いのはじまりです。』
5分後、医者と看護師が慌ただしくやってきて診察。
医者『あ、もうすぐだね。分娩室に入って下さい』
え、もう?
またまた両親に電話。
『やっぱりもう分娩室です。すぐうまれそうです。』
分娩室の前で、看護師に
『ちょっとまってて下さい』
と言われ、落ち着かずにいると、
10分くらいして、ちがう看護師に
『友北さん立ち会うんでしたよね!
じゃあ、中に入って!
間に合わないかも
しれないけど
急いで!!』
と言われた。慌ただしい。
間に合わないかもって、そりゃねえだろよ。
とりあえず、指示に従うオイラ。
看護師 『白衣に着替えて、手を洗って!』
俺 『はい。終わりました。』
看護師 『前のボタン締めて。』
俺 『締まりません』
看護師 『・・・・・・・・・・・・・・・・・。』
キツキツの白衣を身にまとい、
ハウス加賀谷のような姿のおいらと
あきらめの色を隠せない看護師。
一瞬だが永遠とも感じられる沈黙の後、
誰もおいらの白衣については触れる事がなくなった。
キツキツの拘束衣のような白衣を身にまとったおいらは
狭い産道を通ってくる赤ん坊に感情移入せざるを得ない。
しかし、出産とは冗談抜きで凄まじい物だった。
声の大きさに定評がある嫁は、
それはそれはすごい声で叫びまくり、
緊迫した分娩室にひとときの笑いを提供していた。
看護師さんに半分呆れられながら
『はいはい、痛いのはわかってるから、顎引いて声ださないでね~』
なんて言われていたが、それどころではないらしい。
分娩室に入って20分ほどで頭が出てきた。
午前5時37分。
新しい命の誕生。
その瞬間、
元気な泣き声が分娩室に響き渡った。
しかし、
それは隣の分娩台で
30分ほど前に生まれた赤ん坊の声であって、
うちの子の声ではなかった。
うちの子が生まれた瞬間、
隣の新生児用ベッドに寝ていた男の赤ちゃんが
元気に泣き出したのだ。
あとで、集まった親族が
『37分って言えば、あの時の産声がそうだったんだねえ~』
と言うのだが、
それは見ず知らずのとなりの赤ちゃんなのだと説明しても、
みんな、
『いや、そんな事ないよ、あれはウチの赤ちゃんだよ、きっと』
というのだ。
うちの子は泣き声が弱くてフガフガって感じで声は出せなかったのだ。
しばらくみんなに「フガ子」って呼ばれてたくらいだ。
まあ、
みんなの夢を壊さずにいてもいいだろう。
そんなこんなで、元気に生まれた愛娘の誕生秘話(?)でした。
とにかく、
最後まで読んでくださった方、
ありがとうございました。
無事に生まれたからこその笑い話ですが、
とにかく、
新しい生命の誕生は神秘的です。
一つ一つの生命を尊重できるようにしたいですね。
それと、
男性の方。
また、
これから出産するかもしれない方。
あのですね。
一言いいですか。
教訓。
『陣痛と下痢は
似ている(笑)』
・・・娘にもオチ人生が待っていそうな予感が・・・。
ちなみに、
名前についても一騒動あるのですが、
それはまた別の機会に・・・。