二人目の出産秘話・ 第二話

出産秘話(?)の続きです。

前回を読んでない方はコチラヘ。















さて、続きです。









ねりこ「くさっっっ!!」

オイラ「あ、やっぱり!?」

ねりこ「くさっっっ!!しゃべんないで!!」



強烈なニンニク臭。

『さい条』のラーメンは平日も混雑しているほどの絶品味噌ラーメンだが、

思いっきりニンニクがきいているのだ。



陣痛室に漂うニンニク臭。

ニンニク臭って自分以外の人間から出ている場合、

う○この臭いといっても過言では無い。



腰の悪い友北は早速、陣痛室でまた横になる。

ねりこに話すことを禁じられ、出来る事といえばただ呼吸をするだけ。

いまや横たわる悪臭製造マシーンと化した友北@ななめし。



当然、看護師や助産師、はたまた医師が順次、

陣痛室を訪れるわけであるが、

出迎えは友北の発するニンニク臭。

ニンニク臭に顔をゆがめ(たかどうかは定かではないが恐らく間違い無い)ながら医師が、

「今すぐではないものの、今晩中になるだろうね」

と告げる。



ここで友北は一度帰宅し、まずは歯磨き。

次にシャワーを浴びる。

牛乳を飲み、再び歯磨き。

ついでにミント系の飴をなめ、

ブラックブラックガムを噛み、

全身を清め、嫁の出産に備える。



夜、再び病院へ。



ねりこの第一声は、

「うん、まだクサイね。」

であった。

「こっち向いてしゃべらないでね。」

優しくも芯が通っていてなおかつ凛とした、

意志の強さを感じる一言であった。



直接的な臭いは消えたものの、

今度は消化されたニンニク味噌ラーメンの香りが

全身の毛穴や肺から容赦なくねりこを襲う。

直接打撃攻撃からいぶし銀の関節技に移行した感じである。

家に帰ってから施した臭い対策はほとんどその効果を表さず、無に帰したわけである。



例によって、病院に行ってもテレビすらない陣痛室。

腰痛がヒドイ友北が出来る事といえば、結局は寝る事だけ。

結局、ねりこの陣痛が始まるまでの数時間は、

体の1/4をねりこのベッドに食い込ませて、

ただ横たわる芳香剤(熟成ニンニク臭)になる他なかった。



やがて、陣痛が始まった・・。



続く