仲の良いアイヌの家族が住んでいた。いつものように夫と息子が漁に出たが、夕方になっても帰ってこない。二人の帰りを待っていた妻は心配して浜辺に出たが、誰も来る様子がない。
広い浜辺のどこを探しても見つからず、そういう日が幾日も続いたが、二人は帰ってこなかった。すっかり絶望してしまった妻は、とうとう二人の後を追って海に身を投げてしまった。
この悲しい出来事が各地へと伝わり、かわいそうに思ったある人がこの親子三人のためにと、海の見える薬師山の頂上に三本の杉木を植えた。
すると、いつしかこの木の根がつながり、一つの根から三本の杉が出ているようになったという。
レポートと解説
木古内町スポーツ公園に車を停め、薬師山の山頂まで歩きます。
すると、山頂には薬師堂があり、そのすぐ横に目指す三本杉がありました。
しかしこの木、どう見ても杉の木には見えないのですが・・・。
幹がクネクネだし・・・。
すぐ横に解説板があったので、読んでみました。
最後の1行に、愕然!!
「3本杉は本当はオンコの木です。」
なんだそりゃ。
ずっと気づかなかったのか。
植えた人があくまで杉だと言い張ったのか。
それとも、「3本オンコ」では語呂が悪かったからなのか。
とにかく、最も重要事項であろうその事実を、最後尾にもってくるという木古内町観光協会さんの文章センスに乾杯!
いろいろと言いたいこともあろうかと思いますが、あえてそのすべてをたった一行に込めるとは、なかなかの豪傑。
ちなみに、ここからは木古内市街が一望できます。
薬師山の由来
天保12年(1841)頃、村に住んでいた目の見えない老人がこんこんと湧き出す泉の夢を見ました。
この話を聞いた友人は、翌日、老人を連れて以前から聞いていた大平の湯ノ沢の山奥にわけいり、清水の湧いているところを見つけました。老人は、早速清水で幾度と無く目を洗い、数ヶ月も続けると元のように回復したといいます。
老人は清水の夢を見せてくれたのは、日ごろから信仰している仏様のおかげだと心から感謝し、病気で苦しむ村人たちのために、薬師如来石像を造り、おまつりしました。
薬師山の名も、薬師如来増をおまつりしたことからつけられたといわれています。
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