戸切地川に鮭が上らなくなったので、郷士の岡田信忠は長女のテルを船に乗せ、龍神に捧げた。それからは、テルは晩秋に一晩だけ里帰りするようになった。
ある夜、妹がその寝姿を見ると、蛇になっていたという。姿を見られて以来、テルは戻ってこなくなったという。
この地区の海上に謎の光が燈火のように連なることがあり、これを龍神の火だとした。
レポートと解説
テルを船に乗せて海に出たときに、海が荒れたので、木古内の人々が助けたといいます。木古内の佐女川神社の寒中みそぎはこの故事に由来すると、「北海道旧纂図絵」にあります。
また、この文献にはみそぎについて、
『寒天積雪の中(1月17日にみそぎが行われる)海に裸で童子が入るが、このために健康を害して病を生ずるもの1人もなしと言う。
明治神社改正の後、この旧弊廃す。発言者悪病に罹り親族共死者3人あり、依りて村中会議の上、その扱う所を出願、旧例に復せし』とあります。
また、鮭が捕れるように犠牲になるという同種の話が、近くの茂辺地川にも残されています。
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