桂の木と大蛇:松前町

徳山大神宮の本殿の横に、樹齢500年の桂の木がある。

昔、このお宮の別当白鳥氏の夢に、ある夜白髪の翁が現れた。その翁が言うには、「私はこのバッコ沢の奥に住む大蛇である。この沢を出て海に行き、やがては天に昇り、龍となりたいと常々思っているのだが、あの桂の木が大きくて枝が邪魔となり出られないでいる。どうかあの木を切ってもらえないだろうか。」しかし、大蛇が大海に出る時には必ず、雲を呼び大雨を降らせて大洪水となり、その波に乗って出るというので、別当は大蛇を海に出してやりたいとは思うものの、洪水で町が流されては大変なので、遂にこの木を切らなかったのだという。

レポートと解説

写真は左側がイチョウ、右奥の太い木が桂の木です。

昔はこの木にしめ縄が張られていました。このしめ縄は、大島が噴火した時に津波が押し寄せ、松前も海の水をかぶりましたが、その波がこのしめ縄のあたりまで来たしるしだと言う人もいたそうです。
バッコ沢に住んでいた大蛇も、その津波に乗って大海へ出て天に昇り、龍になったかもしれません・・・と「北海道の古都松前」にあります。

ちなみにこの桂の巨木(樹齢500年)は幹回りが950cmで、北海道の幹回りランキングでは第2位です。(第1位は札幌の小金湯桂不動、第3位には七飯町の大トチノキ)
すぐそばにあるイチョウの巨木(樹齢340年)も「北海道の巨樹・名木(北海道国土緑化推進委員会)」に掲載されている、りっぱな樹木です。
また、他にもかなりの巨木が立派に立っていました。
近くで見てみたかったのですが、塀に囲まれていて接近不可能でした。もっといいアングルで桂の木を撮影したかった・・・。

「桂の木と大蛇(龍神)」に関する似たような伝説が、せたな町(旧北檜山町)うぐい沼上ノ国町桂岡に残っています。

徳山大神宮について


本殿は拝殿の後ろ側にあり、塀に囲まれていて接近不能。
祭神は天照大神、豊受大神ほかで、近隣の47社の合祀により数多くの神様が祭られています。
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